on the Line

高校中退→ニート→フリーター→→→会社員。現在33才のぼく。なんとか普通に生きてます。なかなか普通の生活ができず苦しんだ過去を振り返りながら、同じような境遇の人のヒントになればと思いはじめました。

知る楽しさと「本の雑食」

本当に頭がいいとはどういうコトなのか…。わからなくなったぼくは、ひとまず色々なコトを知ろうと、様々な本を読むことにしました。とりあえず本屋のランキング棚にあった、シンプルなデザインの新書を手にとりました。

そして、この本との出会いが、その後のぼくの人生を方向付けるコトになったのです。その本の名は、「理性の限界」。普通の大学生や、思想家、学者など、様々な分野の登場人物がシンポジウムで一同に会した、という設定で話は進みます。哲学や政治学、ゲーム理論、数学、物理学、量子力学など、分野を越えて、果てしない議論が交わされます。
一冊の本でこんなに好奇心を刺激されるだなんて思いもよりませんでした。

科学や数学の少し難しい話もありますが、自己啓発書を読みあさっていたので、文字には慣れていました。なんとか一晩かけて読み終えた朝、ぼくには世界がいままでとはちがって見えました。こんなに科学や哲学がおもしろいとしっていたら、ぼくは高校を中退することはなかったでしょう。それからというもの、バイト地獄のわずかなスキマ時間を利用して、ぼくは量子力学の本や、社会学の本を読みあさったのです。

確信はしない。あくまで「仮説」

今思えば、この「本の雑食」はぼくに強い力を与えた経験だと思います。
例えば社会学の本は、社会の事象に大して、もっともらしい理由や説明をつける、つまりストーリーを作っているんだと思います。そんな本だけ読んでいたら、ぼくのことだから、ものごとに対して受け売りの知識や、ひとりよがりな分析をし、失敗したことには、もっともらしい言い訳をするような人生を過ごしていたと思います。
しかし、そこに科学や数学の見方が加わることによって、、自分の考えたストーリーや、モノの見方を、少し離れた視点から、あくまで「仮説」と捉えることができるようになってきたのです。
ぼくの文章力では、うまく伝えられないのですが、「本の雑食」を続けることによって、自意識の牢獄に、少しだけ光が射して、外の風を感じられるようになったという感じでしょうか。
自意識については、また次回にします。